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スズキヨシカズ幻燈画室

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満月ノ晩ノ蒼色幻燈会 ... 始マリ始マリ

人ではないモノタチにしか作れないモノ 

山の中のアトリエで2年間、作品づくりをしていた。

その建物の為に切り開かれたその場所は、とても特別な場所に思えて、、、「ここで絵を描かない?」と言われた時、後先考えずに承諾してしまった。それくらいに魅力的な場所だった。
朝に夕に、様々な動物たちや正体のわからないモノタチの声がしていた。
夜には月や星や、天空のモノタチがその建物の真上を巡って行った。
僕はその建物に『月光房』と名前をつけた。
不思議なことで、「何故?」と訊かれても説明することは出来ないのだけれど、僕が名前をつけた瞬間からその建物との親密さが増した。

僕が先ずしたことは、建物の裏の雑木林の、樹々の間にロープを張り巡らせて色とりどりに染めた100枚の画用紙を洗濯バサミでとめることだった。その画用紙たちは、そのままその場所で風や雨や雪や太陽の光や月明かりにさらされ続けた。

そして1年の後、、、
僕は、人ではないモノタチが作ってくれた画用紙をつかって作品を作った。
風や雨や雪や太陽の光や月明かりたちは画用紙の中に留められていた。
風や雨や雪や太陽の光や月明かりたちの記憶もまた、その中に在るように思えた。

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                 (スズキヨシカズ絵画作品『俄雨(にわかあめ)』〜ブブ〜)
by yoshikazusuzuky | 2011-01-17 11:47 | スズキヨシカズ的アート | Comments(0)