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スズキヨシカズ幻燈画室

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満月ノ晩ノ蒼色幻燈会 ... 始マリ始マリ

純白に満ちる時

高熱線照射は天空の中心から大地の中心へと真っ直ぐに振り下ろされる金色の光柱だ。

高熱線照射にさらされ純白の灰と化した大地の中心に僕は生まれた。

すべてが焼き尽くされた僕の足もとの純白の灰の中にはすでに、生まれたての火蛋白石の熱く冷たい光蟲たちが「ちらちら、、ちらちら、、」遊色を発しながら新たな棲家を求めて忙し気に動き回っているのが見えた。
僕の立つ円形の照射中心点以外の場所は生命力に溢れた緑柱石色の草海原が広がっている。(火蛋白石の熱く冷たい光蟲たちは草海原には棲めないらしい、、)

僕は高熱線照射中心点からの一歩を踏み出せずにいた。

この場所に留まり、再び時が満ちればまた、あの高熱の照射にさらされる事はわかっている。(その事は火蛋白石の熱く冷たい光蟲たちにもわかっている) 高熱照射にさらされれば僕のこの肉体は焼かれ、その存在は消し去られる。(火蛋白石の熱く冷たい光蟲たちもいなくなる)

僕は高熱線照射中心点からの一歩を、ずっとずっと長い間、踏み出せぬままこの場所に留まり続けていたんだ。(火蛋白石の熱く冷たい光蟲たちがどうしたいのかはわからない)

『満ちる時』に法則は存在せず、いつでも僕の肉体と火蛋白石の熱く冷たい光蟲たちは唐突に焼き尽くされる。

でも、、いつのまにか僕は、高熱線照射にさらされ純白の灰と化した大地の中心に立っているんだよ。
そして、僕の足もとの純白の灰の中には火蛋白石の熱く冷たい光蟲たちが「ちらちら、、ちらちら、、」「ちらちら、、ちらちら、、」と遊色を発しながら忙し気に動き回っているんだ。

僕はこの場所が気に入っているわけではない。
ただ純白の灰の中からの一歩を踏み出せずにいるだけなんだよ。


また、、時が満ちる。

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by yoshikazusuzuky | 2011-01-31 00:00 | スズキヨシカズ的アート | Comments(0)