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スズキヨシカズ幻燈画室

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満月ノ晩ノ蒼色幻燈会 ... 始マリ始マリ

水晶が記憶するもの 1

『アイスクリスタル(Ice Crystal)』です。
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いまから5年ほど前の2006年にインド・ヒマチャル・プラディッシュの標高6000m級の峰々が連なるクル渓谷氷河地帯で発見された新しいタイプのヒマラヤ水晶です。

水晶の種類(種類になるのかな?)としては『蝕像水晶』になります。

『蝕像水晶』とは水晶の結晶面がナニモノかによって浸食された痕跡を残す水晶のコトですね。

アイスクリスタルの場合のナニモノか、、は『氷河』でした。
a0199297_20525822.jpgアイスクリスタルは地球温暖化の影響を受け、溶けて後退を始めた氷河の下から発見されたのですね。
ずっとずっと永い年月を氷河の下で、悠久ともとも呼べる氷河の時間と胎動と共に過ごしてきた、、、そんな表現を使いたくなる表情を持った水晶です。

僕はアイスクリスタルが市場に出回り始めたばかりの頃に、この二つに出逢ったのですが、何と言うか、初めてその姿を写真で見た時は衝撃でしたね。a0199297_21203530.jpg

水晶の表面に刻み込まれた、その様々な紋様。(三角形の紋様などはトライゴーニックと呼ばれているそうです)
その様々な紋様はまるでレコード(古い表現でしょうか?)に切られた「途切れることのない溝」のようにも見えて、、、。 
もし、アイスクリスタル専用録音再生装置と言うようなモノが在れば、溝に記録された数十万年分の氷河が見てきた地球の記憶を再生出来るのでは、、、? と思いたくなるような佇まいでした。

そして、実物を手にした時の僕の興奮と言ったらそれはもう、、、!!! 

興奮が一段落した後の放心状態は、ちょっと癖になります。(笑)

その晩はアイスクリスタルをしっかり握り締めたままで眠りましたよ、、、もちろん。(遥か遥かにむかしの地球を夢に見られるかと思ったのです) (笑)

僕たちが思い描く水晶のイメージとはかなり異とするモノ、、異形の水晶ですよね。

ヒマラヤ水晶は奥が深いです。
『哲学的』と言ってもよいかと思うほどの奥深さです。(理屈ではなくて感じ方のお話しです)

「こんどヒマラヤの緑水晶も紹介しますね。」 緑泥を内包する緑色の水晶で、僕が初めて出逢ったヒマラヤ水晶は白水晶ではなくてこの緑水晶(Green Quartz)でした。

最近では『レインボークォーツ ( Rrainbow quartz )』と言う虹色水晶が 、やはり プラディッシュ で発見されましたよね。 水晶の中のクラックが虹を見せるのではなく、水晶の表面が虹色のコーティングで覆われている、、、ちょっとファンタジックな水晶です。(早く出逢いたいのだけれど「これだ!」と言うモノにはまだ出逢っていないなあ、、、)

最後に、前に『イチバン綺麗ダトオモッタ、、』で書いた、ブラジルはトマス . ゴンサガ産の水晶と並べてみました。

何なんだろう、、この雰囲気の違いは?

氷河の胎内に育まれ生まれ出たアイスクリスタルが、まるで『火の結晶』のように見えませんか?

『火(Fuego)』と『水(Agua)』の共演です。

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by yoshikazusuzuky | 2011-02-11 23:11 | 理科室の記憶 | Comments(2)
Commented by Y at 2011-02-12 00:21 x
言葉が、溢れ出すように文章をお書きになるんですね。
口から、宝石を吐き出す少女の童話がありましたが、
絵画の才能だけでなく、文才も震えるほど素晴らしいと
思います。心の中に、好きなものを沢山抱えている人は、
どんな人より幸せだと思います。私は最近、石ころを集めています。茨城の大洗で、波にさらされて、丸くなった石たちを、ただただ収集して帰ってきました。
Commented by yoshikazusuzuky at 2011-02-12 11:44
Y さん、コメントをありがとうございました。

シャルル・ペローの物語ですね。

宝石や花が零れ落ちるように言葉を綴れたら、、、。優しく誠実な、そして誰をも傷つけることのない言葉を綴れたら? そう出来たらどんなに素晴らしいでしょう、、、。 僕の中から溢れ出る言葉と僕自身とのギャップに、いつも自己嫌悪の真空々間に陥るんですよ。もちろん理想と現実の区別を付けられるくらいには大人ですが、、、でも理想は理想だと割り切りあきらめるほどには大人ではないので困ってしまうのです。(微笑)

僕も大洗の海岸に石を拾いに行ったことがありますよ。
海の蟲たちが穴だらけにした泥岩の丸石とか、オーシャンジャスパーも見付けたかな。大洗海岸の露出地層は、大洗化石植物群の産出地層としても興味深いですよね。ひたちなか市からの白亜紀層の続きになるのかな、、、なんて話し始めると長くなるのでこの辺で失礼します。(笑)

また遊びにきて下さい。