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スズキヨシカズ幻燈画室

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満月ノ晩ノ蒼色幻燈会 ... 始マリ始マリ

水晶が記憶するもの 5

『蛍石入り水晶』です。
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マダガスカル共和国産出の『蛍石を内包した水晶』です。

マダガスカルは、アフリカ大陸南東部ーインド洋西部に位置する島ですね。
島の土台となっているのは、5億4,200万年前の先カンブリア地質時代に形成された花崗岩層で、ルビー、サファイアなどの宝石質希少鉱物や、アンモナイト(表面に虹をコーティングしたように素晴らしく綺麗な遊色を示すアンモナイトを鉱物屋さんでよく見かけます)などの化石を多く産出することでも知られています。 、、、とは言っても一般的にはその独特な自然形態と動植物相の方が有名ですよね。なんと棲息する動植物のほとんどが、マダガスカルにしかいない固有種だそうです。 「ワオキツネザル」とか「アイアイ」とか、、図鑑でおなじみの動物たちもマダガスカルの子ですよね。 (日曜日の朝に、トーストといっしょに食べた「ホオズキジャム」の原産国も確かマダガスカルだったよなあ、、、関係ないけど)(笑)

石の話。

このマダガスカル産の水晶の中にa0199297_21301765.jpg内包されているのは『蛍石 〜フローライト〜(fluorite)』です。
ルーペで観察すると薄蒼く色づいた、正8面体の蛍石の結晶が見えます。
劈開(へきかい)面に沿うように流し入れた蒼いインクが、淡く淡く結晶を包み込むように滲み広がっているような、、蒼い色づき方です。 、、、『劈開(へきかい)面』と言うのは結晶の原子結合構造が弱い部分の事で、この面に沿って結晶は割れやすくなっています。

『蛍石』についての話しは数に限りがなくて切りがなさそうなのでここでは少しだけね。

『蛍石 〜fluorite~(フローライト)』は色も、種類も、とても豊富ですが、共通して言えることは(個人的な見解です)硝子細工のように繊細な質感を持った鉱物だということでしょうか。透明感のある結晶は言うまでもなく、一見不透明に見えるモノでも光に翳すと息をのむような美しい光の透過性を示してくれます。 前に紹介したイギリスはロジャーリー産の『グリーンフローライト(緑蛍石)』のように長波紫外線で蛍光反応を示す種類の蛍石もたくさんあるしね。 蛍石は本当に発光するって知ってましたか? 蛍石は加熱するとぼんやりと蒼白く発光するのです。(数分間、たった一度だけの出来事ですが)そのコトが蛍石の名前の由来にもなっているのでしょうね。

蛍石は、その「幅広い波長の光を透過する」と言う特質から、望遠鏡やカメラなど光学系のレンズとしても使用されています。 でも『蛍石レンズ』が組み込まれたレンズは、とても高価なレンズです。(レンズとして加工するのがとても難しいからですね) カラーテレビのブラウン管の技術にも蛍石の発色と蛍光のメカニズムが応用されているそうです。 古来ヨーロッパや中国では医薬品としても用いられていたそうですからね。

その姿カタチばかりではなく、素敵な素敵な『蛍石』なのです。


『蛍石』に限った話ではないけれど、『鉱物』ってヒトが学ぶべきヒミツが、たくさんたくさん詰まっているのですよね。

鉱物を掌に、僕は想うのです。
鉱物に詰め込まれたモノ、、それは『生み出す者(ガイア理論としての地球)』の細胞に記憶された(あるいは記録された)『命の設計図』の様なモノなのかもしれないな、、、と そんな風に想うのです。
by yoshikazusuzuky | 2011-02-15 23:11 | 理科室の記憶 | Comments(0)