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スズキヨシカズ幻燈画室

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満月ノ晩ノ蒼色幻燈会 ... 始マリ始マリ

銀河鉄道の夜に想う

『宮沢賢治』つながりでお話が続きます。

今日は僕が10代の頃に描いた二枚の絵を紹介させて下さい。 『10代の頃の絵』とは言っても技術面の未熟さ以外はなんら恥ずかしいと言う感情を感じるコトもなく「ぽんぽん」っと載せてしまうのでした。(笑) こうして作品の写真を見詰めていると、10代の僕も、今の僕も、中身は全く変わっていないのだな、、と、再確認させてくれます。(「良い意味で」、、と思いたい)(苦笑?)
どちらの絵も、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を主題にしています。

そしてどちらも写真でしか見ることの出来ない絵です。

この絵はバルセロナ市に住む或る陶芸家のご夫婦が購入して下さいました。 僕がカタロニア州文化局のプロジェクトに初めて参加した年だから、、25年も前の話しです。 二人の名前はカルロスとエステルと言いました。 二人は僕の絵をとてもとても好きになってくれて大切に大切にしてくれていました。 ところが或る日、二人の住むピソ(アパート)が何の予兆もなく突然に崩壊してしまったのです。 比喩的な意味での『崩壊』ではなく、現実に5階建てのピソが崩壊し瓦礫の山に変わってしまったのです。 本当に、或る日、突然に、、です。  建物の老朽化(古い地区は築100年以上の建物ばかりですからね、、、ちなみに僕がバルセロナで住んでいたピソは築130年でした)と、その年はやけに雨が多くて湿気も悪い要因の一つになってしまったのですね。
不幸中の幸い、、、カルロスとエステルは外出中でケガなどはなかったのですが、二人が大切にしていた家財道具や作品の一切合切が瓦礫の中に消えてしまったのでした。 もちろん僕の絵も消えてしまったのでした。

「自分の絵とのこんな別れ方もあるんだ、、」

悲しみも驚きも、ものすごくものすぎく大きかったけれど、、、とても静かな気持ちでそうも思ったのでした。


この二枚の絵には、もう触れるコトができません。


こうして写真の中に感じるコトができるだけです。


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      スズキヨシカズ絵画作品 『星祭りの夜に』〜ケンタウル祭の夜〜(F60号)


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      スズキヨシカズ絵画作品 『北十字』〜北十字とプリオシン海岸〜(F60号)

 





 
by yoshikazusuzuky | 2011-02-21 23:11 | スズキヨシカズ的アート | Comments(4)
Commented by ひめママ at 2011-02-22 00:18 x
絵とそんな別れが。。。まるで映画のようですね。

きっと、四次元の世界で生きていると思いますよ。2枚の絵(^^)
Commented by Y at 2011-02-22 00:23 x
とても、驚きました。
ドラマティックな生き方をしている方の
生活には、いつもドラマのような出来事が
起こるんですね。
そして、ふたつの作品、、、、、、、、、
すばらしいです。語彙が貧困なので、
うまく言えませんが、、、、、、、、、、
人生をかけて描いていると感じます。
(どんなに、頑張って書いても、
この程度の文章しか書けません。ごめんなさい)
Commented by yoshikazusuzuky at 2011-02-22 16:16
こんにちは、ひめママさん。

ほんとうにね、、、。 どこか別な世界に存在しつづけてくれている事を祈ります。 この世界と平行して存在するもう一つの世界。(あるいは、もう幾つかの世界。) こちらの世界で起こった出来事があちらの世界では起こらなかったとしたら、そこから先の物語の流れは全く違ってくるのでしょうね。 もう一つの平行世界に存在するカルロスやエステルや僕やひめママさんはどんなでしょう? どんな人生を過ごしているのでしょうね。(微笑)

コメントをありがとうございました。
Commented by yoshikazusuzuky at 2011-02-22 16:25
Yさん、コメントをありがとうございます。

ほんとうにドラマのような話しですよね。 ただ、ドラマとの決定的な違いは現実的には消えてなくなってしまったってコトですかね。 あの二枚の絵は、あれ以上に歳(年)をとらないんですよね。 時間を吸収して、その色を変え、物語を重ねてゆくコトはなく、描かれたままの絵として何処か架空の場所の大道具部屋の奥の奥に存在し続けてゆくんでしょうね。