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スズキヨシカズ幻燈画室

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満月ノ晩ノ蒼色幻燈会 ... 始マリ始マリ

ヒトコトハ

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『嵐』でした。


強い風と雨、、、


その吹き荒れる道に車を走らせました。
明後日には福島を離れる友人に会いに行ったのです。


僕が唯一、正直な言葉で話が出来る友人です。(『親友』という言葉には当てはまらない、もっと深い意味での『友人』、、。 僕のことを、たぶん何でも知っている人間です。)


彼にはまだ幼い娘がいます。

a0199297_20385019.jpg新しい土地に新しい仕事を見つけ、彼は福島を離れます。(もっと正確に表現すれば、彼は福島県内でもかなり放射線量の多い街を離れるのです。)

正しい判断だと僕は思います。

優先順位は、はっきりとしているのです。

いまの福島の現状を考えれば、、いまの原発の状況を考えれば、、それは当然のことなのです。

僕も彼も多くの時間を話すコトはしませんでした。(これはもう、話し合うべき問題ではなくなっているのです。)

「いつ?」

宙に浮かび震えているのは、その一言葉(ヒトコトハ)だけなのではなかったか、、と思います。

別れ際に(別れ?)握手をしながら彼は言いました。

「俺は福島を見限ったわけじゃないからね」

もちろんさ。
そんなコトは、もちろん理解しているさ。


帰路、、ハンドルを握り、ワイパーがわずかに乱す雨のリズムを無視することに神経を集中しようと試みながらも、、振り払えずにずっと考えていました。


「これは『別れ』なのだろうか?」


、、、と。
by yoshikazusuzuky | 2011-05-30 23:11 | 日常 | Comments(0)