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スズキヨシカズ幻燈画室

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満月ノ晩ノ蒼色幻燈会 ... 始マリ始マリ

歩くヨシカズさん。考えるヨシカズさん。

「考え事をしようと思いました」

考え事をするには頭を空っぽにする必要があります。
歩くと頭は空っぽになります。
だから歩きながら考えます。

2時間45分、
歩いたヨシカズさんでした。
(正確には2時間15分歩いて30分立ち止まっていました)

ただ歩くのでは頭は空っぽにならないので、
目的地を決めます。
目的地は山の向こうです。
山の向こうには江戸時代に岩肌に彫られた仏さま(磨崖仏)があります。
『硯石磨崖三十三観音』と言います。

きょうは、
ぐるりと山を遠回りをして最後に磨崖仏に辿り着く予定で歩きました。
昨日降り続いた雨は上がって眩しい日射しの午前10時、
自宅を出発! 生命力にあふれる夏草に包み込まれるような山道を歩きます。
蜻蛉がたくさん飛んでいました。
道の脇の湧き水では、
遊色を羽に鈍く光らせたカラスアゲハが数匹、水を飲んでいました。

山道を抜けると小さな川を渡ります。
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川には小さな橋が架かっていました。
橋の名前は、、
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『すずりいしばし』、(埋め込まれたブロンズのプレートには孵化して数年は経った蟷螂の卵があちこちにはり付いたままになっていてまるで三葉虫の化石母岩のようでした)
川の名前は、、
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『社川(やしろがわ)』と言いました。

橋を渡ってしばらく歩くと、
乳母車を押した腰の曲がったおばあさんとすれ違いました。
「こんにちは」と、僕は挨拶をしました。
「あんた知らない兄ちゃん(あんちゃん)だねえ?」と、おばあさんは言いました。
「山の向こうから来たんです」と、僕は言いました。
「あたしは山の向こうで生まれたんだよ」と、おばあさんは言いました。
「僕は山の向こうの神社の裏に住んでいます」
僕が言うと、
おばあさんは「そうかいそうかい」と言うように、
何度か頷いてから、
乳母車を押して行ってしまいました。
「さようなら」
僕は、誰も(何も)乗っていない乳母車を押したおばあさんを見送ってから、
また歩き始めました。

「ぐんぐん」歩くと、
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あの、人民帽をかぶったパンダのいる公園に着きました。
この公園は「福島県白河市表郷中野才ノ内(中才ノ内かな?)」と言う地名の場所にあります。
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公園は、きちんと草刈りがされていました。
人民帽パンダの公園は、生きている公園でした。
きっと、
きちんと子どもたちの笑い声が聞こえる公園なのですね。(よかったよかった)

公園の真ん中あたりに、、、
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不思議なモノが並んでいました。
どう見てもその色も形状も『エイリアン』の『エッグチェンバー』(エイリアンの卵ですね)の小型版ですが、、、 「いやいや」 「まさかまさか」 、、でも? 
でも迂闊に覗き込んで、
コレまた小型の『フェイスハガー』(エイリアンの幼生ですね)でも中から飛び出して来て顔にはり付かれでもしたら大変なので、、
刺激するのはやめて、その場を立ち去りました。

公園の隣にある神社では、、
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夏祭りの準備なのか、
お社の掃除をしている最中でした。
神社の名前は『五龍地神社』と刻まれていました。

また「ぐんぐん」歩きました。

足下に蛇などいないか気にかけながら、、
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田んぼの中の道を歩きました。

もう一度『社川』を越えました。

こんど渡った橋の名前は、、
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『ないまつはし』と言う名前の橋でした。
漢字では、、
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『内松橋』と書くのですね。

僕は、「ひらがなで『ないまつはし』と書かれたプレートが好きだ」と思いました。

『ないまつはし』、、 ちょっと不思議な響きです。(微笑)

歩き始めて1時間と45分が過ぎた頃、、
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『硯石磨崖三十三観音』の在る、小さな森に辿り着きました。


そこは、、
時間が止まったような静寂に満たされた場所です。

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僕がまだ絵画教室を始める前のお話し、、。
個展をしながら暮らしていたある年末に、
僕はこの仏さまたちに助けてもらいました。
毎日スケッチブックと水彩絵の具の入った鞄を抱えてこの場所に通いつめ、
仏さまたちの絵を描きました。
そして、
仏さまの絵だけで展覧会を開き、、
なんとか年を越したのでした。
あの年の12月は、、、「苦しかったなあ」 、、と思い返します。

仏さまたちは、
みなさんお元気そうでした。


そんなわけで
また山道を「ぐんぐん」歩いて自宅へと戻ったわけですが、、。

「考え事は出来たのかって?」

「もちろんです!」

たくさん考えながら歩いて来ましたよ。



おしまい



(微笑)



追記:人民帽パンダ公園の隣の五龍地神社の前で100円玉を拾ったお話しもあったんだけど、、
   まあ、いいか!? (笑)
by yoshikazusuzuky | 2012-07-09 00:22 | 日常 | Comments(0)