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スズキヨシカズ幻燈画室

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満月ノ晩ノ蒼色幻燈会 ... 始マリ始マリ

破片(かけら)

ヨシトくんは新作にとりかかっています。

コチラの画像は、
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下絵に着色が始まったばかり、、
先週の教室での一コマ。

夜明けなのかな、?
夕暮れなのかな、、?
やさしい色彩のグラデーションが広がっていますね。

その光の中に、、

「何が描かれているか分かりますか?」

幻想空間を思わせる宙(そら)に舞い、
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海中を悠々(ゆうゆう)と泳ぐのは、、
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クジラたちの群れです。

ガラパゴスゾウガメ取材旅行の回を覚えていますか?
あのときヨシトくんは、ゾウガメだけではなくてウミガメにも出会い、、
その後の制作にもそのイメージが色濃く反映されてきたのでしたが、
今回の絵と、絵のイメージも、
あの時の延長線上に在るモノのようです。

この絵は僕に、、『何か(なにか)』を思い起こさせます。

それはかつては記憶の中で
在るがままのカタチで存在していた何かなのだけれど、、
いつだったか原型をとどめぬほどに砕けてしまったんだね。
けれどもその何かは消滅するコトなく断片的な破片として
記憶の中に残されている。(記憶の中を漂っている)
その破片たちが、、
ヨシトくんの絵を見たことによって、
「カチリ」 、、「カチリ」と小気味良い音を発して、
組合わさってみせたりするんだよ。(それは誰かによって選別された「何かの限定された一部分のみが一時的に再生される」というだけのコトなのだけれど僕にはソレが「完全なる再生へのプロセス」への期待感を抱かせる)
それはまるで歯車同士のように、かみ合って動き始めてみせる。
けれどもその再生され、組合わさった歯車部品は、
あくまでも部分的なモノでしかないのだから、、
生まれた動力は歯車から歯車へと伝達されても行き着く先は無いし、
動かすべきモノ(本体)は無いんだよ。
ただ「カタカタ」と歯車を回し、、
最後の歯車まで行き着いたチカラは、
最後の歯車の端っこから「ストン」と落ちてしまう。
「落ちて行く先は何も無い場所」
何もないその場所で、、
それはまた分裂して破片というスガタカタチに戻ってしまう。
チカラにとっては「カタカタ」と、
歯車から歯車へと巡り辿っている時だけが、、
かつての存在を思い起こさせてくれるひとときとなる。

なんてね! (^〜^)

そんなコトまで本当に、
その一瞬間に自分が考えたかどうかまではわからないけれども、、
そんな風なイメージを、
たしかにたしかに感じたんだよ。

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ヨシトくんの描いた(描き始めた)絵が僕に見せるナニモノかは、
ヨシトくんから生じ、具現化されたカタチであるにもかかわらず、、

僕の、
とてもとても個人的なナニモノか、、 だったりする。



あらためて絵が持つ不思議なチカラを
僕は、感じたのでした。





(微笑)
by yoshikazusuzuky | 2013-05-20 21:20 | かいがきょうしつ リベラ | Comments(0)