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スズキヨシカズ幻燈画室

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満月ノ晩ノ蒼色幻燈会 ... 始マリ始マリ

キラキラのつづき 『つくりびと』第59号

全国100以上の美術館で無料配布されている
『つくりびと』(国民みらい出版)
の第59号が発刊となりますので
ご紹介させていいただきます。(福島県内では『郡山市立美術館』『諸橋近代美術館』
そして今回「第59号」は『りょうぜんこどもの村』にも置かれます)

巻頭コラムで子どもたちのコトを
(不定期で)書かせていただいてます

今回は「第58号」の続き
『キラキラを追いかける子どもたち・2 』
が掲載されています。 *第58号はコチラから → http://suzuky.exblog.jp/23871435/

『光のうろこ』は「リベラっ子」たちから
「りょうぜんこどもの村」に集まってくれた子どもたちの手へと引き継がれます。


(微笑)




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 『キラキラを追いかける子どもたち 2 』
~「光のうろこ」から始まる深く豊かな世界~

絵画教室の工作中、ひとりの子の他愛の無いいたずらから生まれたアルミホイルの平べったい円盤のようなもの。様々に模様が描き込まれ彩色されたそれらの小さな円盤は、子どもたちによって「光のうろこ」と名付けられ、あっという間に教室中に広まりましたそして「光のうろこ」は、子どもたちの想像力(創造力)の世界を広げる大事な部品になったのです。

「光のうろこ」が誕生してからしばらく経った三月の或る日、「光のうろこ」は、僕が主宰する白河市の『かいがきょうしつ リベラ』の子どもたちの手から、もっともっと大勢の子どもたちの手へと引き継がれることになりました。福島県伊達市霊山町に『りょうぜんこどもの村・遊びと学びのミュージアム』という文化施設があります。福島県立自然公園霊山(りょうぜん)南麓に建つこのミュージアムは、天然の木、石を使い地球をイメージした円形状の二層建築になっており「アース(地球)」をテーマにアート(文化・芸術)とサイエンス(科学)で表現されています。様々な遊びやモノ作りが体験出来るだけでなく豊富な自然科学の標本や資料から学び、そしてそれらを主題としたアーティスト作品を目の前に体感するコトが出来る素晴らしい空間になっています。
二〇一七年のミュージアム・テーマは「きらきらのみ~つけた!」その企画のひとつとして開催されるワークショップの講師を務めて欲しいというお話がこのタイミングで僕のもとに来たのも、きっとなにかに導かれての巡り会わせだったのでしょう。僕はこのワークショップで「光のうろこ」を作るコトを決めました。

会期を迎え、たくさんの子どもたち、そして大人も会場へと集まってくれました。

 初日の参加者数は三〇〇人を大きく上回っていました。金槌の鳴る音量もリベラ教室の比ではなく、フロアいっぱいに響き渡るその拍子は一つになると建物をふるわせ周りの山々にもこだましました。そうして子どもたちの手元で鍛えられたヒカリから、たくさんの「光のうろこ」が生まれ、それらはミュージアムの景色を一変させました。光の森が現れました。光の森には光の妖精たちが遊び、光の魚が緩やかに泳ぎ回っています。透明な糸で綴られたウロコたちは、まるで飛び石を宙に浮かべた光の道の様でした。その飛び石を、想像力と言う名の翼を持った子どもたちが跳ねながら渡って行きます。子どもたちの翼は高く飛ぶにはまだ小さすぎて、飛び石を跳ねて渡るコトしか出来ません。 「しゃらしゃらしゃらしゃら」音を発てて揺らめくウロコたちに、子どもたちの残像がまるで蜘蛛の巣にとらわれた朝靄のようにひっかっかり「キラキラキラ」ときらめいています。 子どもばかりではなく大人たちも素晴らしい想像力を発揮して、不思議な物語を光で紡ぎ、ミュージアムのいたるところに語り残してくれました。実は、子どもたちと自分自身に対して照れてさえしなければ、大人は大きな子どもです。自分が子どもたち以上の子どもであると自覚しさえすれば心は自由になり、無限に楽しむ能力を発揮するコトが出来るのです。(今までさまざまなワークショップに参加してきましたが制作時間の最後までねばりにねばって作っているのは子どもではなくたいがい大人たちなのです) 「光のうろこ」のワークショップは二週間続き、延べ人数で七五〇人以上が制作に参加してくれました。 光から生まれミュージアムに現された世界は、その人数の分だけ深く豊かになりました。

その豊かさの源はキラキラが連れて来てくれた想像力です。それは特別な能力でも子どもたちだけのモノではなくて、誰にでも普通に備わっています。 アルミホイルは本当にアルミホイルですか?新聞紙は本当に新聞紙なのでしょうか?足もとに転がっている石ころは本当にただの石ころなのかな? アルミホイルは光の化身となりました。新聞紙も石ころも、ありとあらゆるモノたちが、想像力の繭の中でカタチを変えて生まれ直します。 空にキラキラ光るモノ。 海でキラキラ光るモノ。 アスファルトの道路でキラキラ光っているモノ。 その全てのモノたちが、それぞれに古くて新しい物語を持っています。 その物語の全てが綴られた本を開いてみたいと思いませんか? 子どもたちのように目を澄ませて耳を立て、キラキラを追いかけてみて下さい。 辿り着いたその場所に、物語の本は在ります。そこは自分自身の心の中の、ちょうど真んなか辺りかもしれません。



by yoshikazusuzuky | 2017-06-12 00:08 | 繋がる想い | Comments(0)