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スズキヨシカズ幻燈画室

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満月ノ晩ノ蒼色幻燈会 ... 始マリ始マリ

大雪の日の干渉痕

「そとだせ〜そとだせ〜」
と黒猫のパトさんに脅迫されて勝手口の戸を引き開けたのが
午前5時34分だったか36分だったと
記憶しています。そのとき雪は降っていて、すでに2〜3cm積もっていました。
さすがのパトさんも積もった雪を見てしばらく躊躇してから
(トイレに)出かけて行きました。

それから2時間足らずで
、、(ちなみにパトさんは外出から30分ほどで帰宅し僕のベッドの中にもぐり込み
毛布を「もみもみ」して「ちゅぱちゅぱ」しながら眠りの続き
していました)
大雪の日の干渉痕_a0199297_19072424.jpg
外はとんでもないコトに
なっていました。

水分をたっぷり含んだ重たい雪に
完全に取り囲まれ
、、
大雪の日の干渉痕_a0199297_19145377.jpg
世界は固め囚われてしまったかのように
静寂に近い沈黙で支配され
ていました


教室まで来るのに通常の4倍の時間がかかりました。
送電線から落ちて来る雪塊の直撃は、
フロントガラスの強度を心配してしまうくらいの威力があったし、
とんでもなく損傷した事故車に何台も遭遇しました。


朝から絶望感にも似た気持ちにさせられ
ただただ驚かされたスゴい雪でしたが
カメちゃんは遅刻しませんでした。

昼からのコットマンサークルの教室も
人数は少なかったけれど通常通りに
開催されたし夜のカズイ君の教室も同じでした。(敬服)



そんな大雪の日に出逢った『水晶(すいしょう)』のお話しをします。
(「出逢った」と書いたけど
ほとんど水晶に「呼ばれた」に等しい出逢いでした)

それはまさに春に緩んだ土の中から掘り出された
結晶した冬の化石のような水晶でした。

大雪の日の干渉痕_a0199297_19333205.jpg

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大雪の日の干渉痕_a0199297_19335675.jpg

こんなお天気の日に、どこでどんな出逢い方をしたかは
ないしょですが、
長さ5〜7cm・太さ2〜3cm に成長した美しい結晶が美しい形で集まった
素晴らしい個体で、
成長過程での環境変化により残された『成長痕』や、
他の鉱物とかかわって出来た『干渉痕』と『侵蝕痕』が
結晶表面のいたるところに深く刻み込まれています。

(それはレコーディングされた地球の呟きです)

それらの『痕跡』だけでも長時間見惚れていられるのですが
もっと素晴らしい愛すべきモノを、この水晶の中に見つけてしまいました。

大雪の日の干渉痕_a0199297_19573800.jpg
「わかりますか?」
(みえますか?)

太い結晶のある一面にだけ
1mmにも満たない
小さな小さな結晶が数本
「生えて(そだって)」
いるのです。


この小さな結晶から表面に多数残された『痕跡』についていろいろと推察も出来るのですが
そんなコトよりもただひたすらに、
「この小さな小さな数本の結晶を愛でていたい」
そんな気持ちにさせてくれます。



素晴らしい個体に出逢った
大雪の日の話しでした。




(微笑)




おまけの画像

老眼の始まった目を今よりさらに細めながら
細かい細かい字を書いて
、、
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「石の地図(いしのちず)」
作っています
。(巻物風に「くるくるくる」として
展示を観てくれる子どもたちに配りたいのだ)



(^〜^)









by yoshikazusuzuky | 2017-03-28 00:01 | 理科室の記憶 | Comments(0)

by yoshikazusuzuky