大雪の日の干渉痕
「そとだせ〜そとだせ〜」
と黒猫のパトさんに脅迫されて勝手口の戸を引き開けたのが
午前5時34分だったか36分だったと
記憶しています。そのとき雪は降っていて、すでに2〜3cm積もっていました。
さすがのパトさんも積もった雪を見てしばらく躊躇してから
(トイレに)出かけて行きました。
それから2時間足らずで
、、(ちなみにパトさんは外出から30分ほどで帰宅し僕のベッドの中にもぐり込み
毛布を「もみもみ」して「ちゅぱちゅぱ」しながら眠りの続き
していました)
なっていました。
水分をたっぷり含んだ重たい雪に
完全に取り囲まれ
、、
静寂に近い沈黙で支配され
ていました
。
教室まで来るのに通常の4倍の時間がかかりました。
送電線から落ちて来る雪塊の直撃は、
フロントガラスの強度を心配してしまうくらいの威力があったし、
とんでもなく損傷した事故車に何台も遭遇しました。
朝から絶望感にも似た気持ちにさせられ
ただただ驚かされたスゴい雪でしたが
カメちゃんは遅刻しませんでした。
昼からのコットマンサークルの教室も
人数は少なかったけれど通常通りに
開催されたし夜のカズイ君の教室も同じでした。(敬服)
そんな大雪の日に出逢った『水晶(すいしょう)』のお話しをします。
(「出逢った」と書いたけど
ほとんど水晶に「呼ばれた」に等しい出逢いでした)
それはまさに春に緩んだ土の中から掘り出された
結晶した冬の化石のような水晶でした。
こんなお天気の日に、どこでどんな出逢い方をしたかは
ないしょですが、
長さ5〜7cm・太さ2〜3cm に成長した美しい結晶が美しい形で集まった
素晴らしい個体で、
成長過程での環境変化により残された『成長痕』や、
他の鉱物とかかわって出来た『干渉痕』と『侵蝕痕』が
結晶表面のいたるところに深く刻み込まれています。
(それはレコーディングされた地球の呟きです)
それらの『痕跡』だけでも長時間見惚れていられるのですが
もっと素晴らしい愛すべきモノを、この水晶の中に見つけてしまいました。
(みえますか?)
太い結晶のある一面にだけ
1mmにも満たない
小さな小さな結晶が数本
「生えて(そだって)」
いるのです。
この小さな結晶から表面に多数残された『痕跡』についていろいろと推察も出来るのですが
そんなコトよりもただひたすらに、
「この小さな小さな数本の結晶を愛でていたい」
そんな気持ちにさせてくれます。
素晴らしい個体に出逢った
大雪の日の話しでした。
(微笑)
おまけの画像
老眼の始まった目を今よりさらに細めながら
細かい細かい字を書いて
、、
作っています
。(巻物風に「くるくるくる」として
展示を観てくれる子どもたちに配りたいのだ)
(^〜^)
@
by yoshikazusuzuky
| 2017-03-28 00:01
| 理科室の記憶
|
Comments(0)