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スズキヨシカズ幻燈画室

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満月ノ晩ノ蒼色幻燈会 ... 始マリ始マリ

ケサランパサランノハナシ(その2)

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『ケサランパサランノハナシ』

僕が初めてケサランパサランに出逢ったのは今から45年以上も前、小学校高学年の頃でした。学校の帰り道にお好み焼き屋さんがありました。そこで店番をしていたお姉さんがケサランパサランを持って(飼って?)いたのです。 ソレはプラスチック製で円形の、白粉(おしろい)ケースの中に居りました。大きさは直径6cmくらいだったでしょうか、全体が白く短い毛で覆われた毛玉の様な物体でした。 毛玉の真ん中には人の頭のてっぺんにあるようなツムジ(左巻き)がありました。「白粉を食べるのよ」とお姉さんは言いました。「この子はケサランパサランと言う妖怪なの」「大切に大切に育てると飼い主を仕合わせにしてくれるのよ」妖怪は人にいたずらをしたり怖がらせたりする物の怪(もののけ)だと思っていた僕は、お姉さんの話しを聞きながら「人を仕合わせにしてくれる妖怪がいるんだ」とビックリしたのを覚えています。 お姉さんは何処でケサランパサランと出逢い飼うコトになったのか? ケサランパサランは鳴くのか? 会話は出来るのか? 動き回るのか? 空を飛ぶのか?...etc 疑問は山ほどありましたが何も聞けない程、僕の目は白い毛玉の妖怪に釘づけになっていたのでした。 「あのケサランパサランとお姉さんはどうしたろうか?」 今でも時々思い出します。

2度目の出逢いは、それから45年以上経った現在です。 いまから1年程前のコトです。 僕の家には野良猫がたくさん通って来るのですが、その中の一匹、ノラと言う名前の年老いた白い猫が突然姿を見せなくなりました。死期が近づくと猫は自ら姿を隠すと言います。 何週間待っても帰ってこないノラとのサヨナラを覚悟したある日のコトです。僕は大きな道路の横断歩道で信号待ちをしていました。すると突然右前方2メートル辺りの空気が薄ぼんやりと発光しながら陽炎のようにグニャリとねじれたかと思うと白い毛玉が現われたのです。 毛玉はふらふらと左右に揺れながら僕の足もとに漂って来ました。その姿はいつか見たケサランパサランにそっくりでした。毛玉は僕の足の間をクルリクルリと2回、まるで甘えてすり寄る猫の様にすり抜けて左側へと移動しました。そして現われた時と同じで突然に、空気の中に溶けるように消えたのでした。 その仕草はまるで、姿を見せなくなった白い猫のようでした。「ノラがサヨナラを言いに来てくれたのだな」 僕はそう思いました。

ケサランパサランとは何モノなのでしょう?

「何百年も何千年も生き続けている妖怪なのかな?」
それとも「生き物の体から抜け出した魂なのだろうか?」

その正体は謎のままですが僕はケサランパサランに、何か優しくて温かな、親しみのようなモノを感じるのです。

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『フィクションとノンフィクションについて』※保護者のみに配布

「信じるか信じないかは...」とはよく聞く台詞ですが、フィクションはあくまでもフィクションでありナンセンスと言われればナンセンスなモノです。しかし、誰も聞いたコトのない話や誰も見たコトのないモノの存在を頭ごなしに「フィクションだ!」と決めつけて仕舞うのもまた「ナンセンスである」と僕は思います。

きょう話させていただいた『ケサランパサランの話』は僕の実体験に基づく実話です。

『鬼の角と爪』『龍の鱗と牙』『鬼を仕留めた黒曜石の矢尻』の標本は、僕の手による創作物です。「アレはウソなんだってよ」と言ってしまえば怪異の標本はフィクションです。しかし「もしかして?」と思えたとしたらどうでしょう。フィクションがノンフィクションになり得るかも知れません。信じる、信じない、二つの選択肢。でもそれが無邪気な想像力の賜物であるならば、信じた方がたくさんの気づきと楽しさに出逢えるのではないでしょうか。そう考えて僕は、日々の創作活動を続けています。

標本が本当は何であったのかを知りたい方の為に
その正体を記します。

『鬼の角と爪』... 角珊瑚(ラッパ状サンゴ)の化石(四方サンゴ類) 約3億6000万年~4億年前・古生代デボン紀 モロッコ・サハラ砂漠産

『鬼を仕留めた黒曜石の矢尻』... オブシディアン(黒曜石) 火山(溶岩)由来の天然ガラス メキシコ産

『龍の鱗と牙』... 鱗:ピラルクのウロコ 約1億年前から変わらぬ姿の世界最大の淡水魚のウロコ

... 牙:クジラの歯の化石 260万年~11000万年前・氷河期 アメリカ合衆国・南カロライナ州

『ケサランパサラン』... 仔細不明 幻燈画室収蔵庫への来歴も含めて、その仔細は一切不明であるが、大小共に『チビ丸玉』との名称のみが口伝されている。

本日はワークショップへのご参加と
非日常的な物語に耳を傾けていただき
ありがとうございました。

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by yoshikazusuzuky | 2021-07-27 00:00 | 繋がる想い | Comments(0)